僕らが子供の頃は、田んぼのあぜ道を通って、
学校から帰っていたものです。
田んぼに、用水路がありましてね。
そこを、「ピョン」と飛び越えていたものです。
雨が降った日なんてのは、あぜ道がぬかるむもので、
着地失敗!
うきゃ~!
なんてのも、あったもんです。
母親に、一言謝ったら、それでOK的な空気もありました。
「次、気をつけるから」
この必殺技と共に。
公園でだって、ボール遊びを、ガンガンしていたものです。
たまには、近所のおばあさんにぶつけてしまって、
3人で並んで、謝り倒したこともあります。
『あー、ええからええから…
こっちも、よけなかったのが、悪いんだから…』
そうやって、お互いの「思いやり」を知りながら、
更には、「して良いこと・悪いこと」の物差しに気が付きながら、
大きくなっていったものです。
友達と仲直りしなくて、それが引っ掛かって、気分が悪かった…
「あぁ、こんなに気分が悪いものなんだ」
ということを、学んでいくんですよね。
これくらいの力で叩かれたら痛い、
これくらいの力で叩いたら痛い、
そういうのも、ケンカの中で、じゃれ合いながら、学んでいくんですよね。
最近の風潮を見ると、こうした、
「最初の一回」
を、全て封殺する傾向にあると思うのです。
決まった道しか歩いたらダメ、
公園でボール遊びをしたらダメ、
○○したらダメ…
まず、経験してみて、その中で自分の中で「良し悪し」が形成されるんですよね。
それがないまま大きくなる、というのは、怖いことだと感じるんですよ。
大人の役割、というのは、
『大きく道を外れそうになった時だけ、その方向に行かないようにすること』
だと思うんですよね。
(とはいえ、親になったこともないのに、
偉そうなこと言うな、と言われそうですけど…(笑))